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Texturing For Dummies Part 4: Specularity(反射)、Glossiness(光沢)、Reflection(鏡面反射) [-5: Leigh 04]

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輝きの必要性

反射光(Specularity)を使うかどうかの論議が熱くなるか、または鏡面反射率(Reflection)の話に固執する前に、最初に輝きの必要性について考えましょう。基本的に、輝き無しでは、オブジェクトのサーフェスは平らに見え、そしてサーフェス上に光が輝いていることに「反応する」ことはありません(もちろん、そこにはカラーがあり、そういう意味では光に反応しているということになりますが、私がここで話したいのは、「ハイライト」や「ホットスポット」※のことです)。

※訳者注:「ハイライト」や「ホットスポット」は、光があたったときに一番輝くところ(光が反射して白とびしているところ)です。


Figure A 輝きのない金属と皮(レザー)は、極端に鈍く平らに見えます。

ハイライトは、サーフェスがどんな感じであるかという情報をサーフェスに与えます。滑らかか荒いか、堅いか柔らかいか、古いか新しいか、油っぽいかほっそりしているかなど。

その他のとても重要なことは、現実世界でのオブジェクトの毎日の相互作用(everyday interaction)です。サーフェス上の光の反射が変化したり、壊れたりすることにより、我々は現実世界で人々にどのようにオブジェクトが扱われ、使われているのかという手がかりを得られます。言い換えれば、それは私達に、どうやって現実世界とその住人が痕跡を残したかを示しています。例えば、ワイングラスは実際には100%清潔なわけでは有りません。よく見ると、指紋の油や、普段使っていることにより付くかすかな汚れ、最後に洗ったときのすすぎ残しの汚れ、そしてその他の全体的な油汚れや磨り減りや汚れの跡などが見えるでしょう。これらは全てオブジェクトの輝きを減少させます。一方で、相互作用により輝きが増すこともあります。例えば、磨いたばかりのリンゴは、より強く磨いたところが、より明るく、輝くスポットができます。

これらわずかな影響やオブジェクトのサーフェスの経年劣化を表現するために、サーフェスには絶対に何か属性が必要ということには、皆賛成できるのではないかと思います。

最終的には、この輝き(shininess)のもっとも明らかな必要性は、ローカルな光源(local light-sources)が影響しているのを見せることです。
もちろん、反射光(Specularity)を使うのか、鏡面反射率(Reflection)を使うのかは議論になるところです。

この疑問に更に実質的な講義を付け加えるなら、光についてもう少し良いコースがあります。ご存知のとおり、私達は周りのものに光が反射することによってものを見ることができます。反射した光線は、我々の目に入り、複雑な構造のレンズと眼球の中を跳ね回り、私達の周りの素晴らしい世界を見られるようにしています。なので基本的にはCGのテクスチャを作るときは、私達は光の反射を扱っていて、テクスチャを作成することによって、オブジェクトのサーフェスがどのように光を反射すべきか「指示」を出していることに留意しなくてはいけません。わかりますか?

私達がサーフェス上に見ている全てのディテールは、光がそれに跳ね返り、私達の目に飛び込むことにより、どのように見えるのかが伝達されます。

輝き(shininess)は光の反射で、反射が強くなるほど、オブジェクトは輝きます。

では、どうやって設定しましょうか?
こんな疑問が浮かびます。私達はこれを設定するために、反射光(Specularity)を使うべきか、それとも鏡面反射率(Reflection)を使うべきか?

この質問を両面から明らかにするために、もう少し詳しく これら2つのオプションについて見てみましょう。

反射光(Specularity)-大きなごまかし(big fake)

反射光(Specularity)って、正確には何??この効果は、CGでは反射光(Specularity)として知られていますが、実際には、正反射(specular reflection)と呼ばれています。辞書には、「鏡のような反射」と書かれています。

しかし、我々が慣れ親しんでいる3Dソフトの中の反射光の効果は現実世界とは違っていて、実際にはサーフェスエディターの反射オプションは(現実とは)全く異なります。

反射光(Specularity)は、基本的には、オブジェクトのサーフェスにあたる光の反射のごまかしの方法です。説明しましょう。

技術的に言うと、オブジェクトのサーフェス上にハイライトが見えたとき、それは実際には全てのローカルな光源(local light-sources)の反射です。例えば、もしもあなたがとても輝きの強いプラスティックカップを、単一の電球に照らされた室内のテーブルに置いたとしましょう。あなたは、カップのサーフェスに沿ったハイライトに気付くでしょう(テーブルについても同じことが言えますが、この事例の説明のため、カップの方に集中しましょう)。もしもあなたが、すごく、すごく、すごくこれらのハイライトに近寄って見たとき、反射は電球そのものであるという事実を発見するでしょう。

明らかに、多くのサーフェスは、プラスティックカップにできるのと同じようなとてもタイトで、きっちりとしたホットスポットを持っていません。しかし、鏡面反射率(Reflection)が広がったときは、光沢(Gloss)の量によって適切にコントロールできます。それはもう少し後でお話しましょう。

そうは言っても、私が反射光(Specularity)はごまかしだと言ったことを何故だろうと思うかもしれません。

反射光(Specularity)は、ごまかしです。なぜなら、それは実際には現実世界のサーフェスと同じようには光源を反射しません。代わりに、サーフェスが光を反射しているようなイリュージョンを与えます。言い換えると、それは単純に光が輝いているようなハイライトを見せます。それは実際には何かを反射しているわけではありません。例えば、オブジェクトをスポットライトで照らし、レンダリングすると、スポットライトそのものの実際の反射ではない、丸いホットスポットがサーフェス上に見えるでしょう。

基本的には、反射光(Specularity)は丸いホットスポットを作ります。それは、反射光(Specularity)マップによって少し壊すことができます。


Figure B - 反射光(Specularity)は、サーフェス上に丸いホットスポットを作ります。

鏡面反射率(Reflection)-実際の処理(the real deal)

ごまかし(fake)では物足りませんか?鏡面反射率(Reflection)は一目瞭然です。サーフェスに鏡面反射率(Reflection)を使うと、オブジェクトの周りの環境とローカルな光源を正確に反射するでしょう。詳しい説明は何もいりません。鏡面反射率(Reflection)とは何か、そしてどのように見えるかは誰でもわかります。


Figure C 鏡面反射率(Reflection)を使うことで、周りの環境を鏡のように反射します。

これで両者の違いがわかりましたね。では、どのように使い分けましょうか?

最終対決 - 反射光(Specularity) 対 鏡面反射率(Reflection)

反射光(Specularity) と鏡面反射率(Reflection)が何かについては理解しましたね。では、いずれか一方かまたは両方使うのかについて議論しましょう。

もしもそれがごまかし(fake)なら、なぜ反射光(Specularity)を使うのでしょうか?

正しい質問です。これには2つの回答があります。

最初に、反射光(Specularity)のレンダーは鏡面反射率(Reflection)よりも速いということです。正確な鏡面反射率(Reflection)には複雑なレイトレーシングが必要で、レンダーが長くなります。ほとんどのソフトは鏡面反射率(Reflection)を使うために、レンダリング設定に、鏡面反射率(Reflection)オプションを持っています。そのオプションは、鏡面反射率(Reflection)を計算するために多くの時間がかかります。皆、そのレンダーのための待ち時間にはうんざりです。

次に、鏡面反射率(Reflection)は、ほとんどいつもオブジェクトを鏡のように見せます。先ほどのプラスティックカップの例に戻りましょう。もしも私がプラスティックカップをリアルに作りたい場合、反射光(Specularity)の代わりに鏡面反射率(Reflection)を使うことにより、カップに不必要な鏡っぽさを与えてしまうでしょう。

多分、プラスティックはここでは最良の事例ではありませんね。カップは普通晴れた日ほど少し反射します。別の事例である木で説明させてください。木には光沢剤は塗られていません。そして、とても鈍く、全く反射が無いにもかかわらず、光の輝きを直接当てるとホットスポット(しかしそれは、かすかで、広がったものになるでしょう)ができます。木のサーフェスに正しい量の反射光(Specularity)を与えることで、鏡のように反射させずに、サーフェス上にホットスポットを作ることができるでしょう。それが、鏡面反射率(Reflection)の代わりに反射光(Specularity)を使ったときに起こることです。

同じことが布や織物にも言えます。あなたが着ている服を見てください。光は服にハイライトを作っています。これらのハイライトは、光をとらえている箇所として、繊維の中で特に目立ちます。繊維は、しかしながら反射するオブジェクトと言う意味では、一番反射が低いです。なので反射光(Specularity)を鏡面反射率(Reflection)の代わりに使うことで、この場合は表現できます。

オブジェクトが輝いて見える理由の事実を考えたとき、信じられないかもしれません。なぜなら、それらは技術的に言えば、光が反射しているからです。繊維は技術的には光を反射しています。

同様なことが(反射が)鈍い木にも言えます。鏡面反射率(Reflection)を使うことで、CGはこれらのサーフェスを過度に鏡っぽくしてしまう傾向にあります。

もしもあなたが現実のリアルさを完璧に表現したいなら、物理学的に正確な方法で鏡面反射率(Reflection)を理解しなくてはいけません。

うわああああ!!!!!じゃあ、どっちを使えばいいの??????

私が少しだけ言えることは、基本的にはあなたが見栄えが良いと思うものを使いましょうということです。この議論はずっと続くでしょうが、結局私はいつも、見栄えが良い方を使います。

鏡面反射率(Reflection)は、物理学の見地から言えば、よりリアルさを実現する方法です。それを理解するのは簡単です。頻繁かどうかにかかわらず、それを行った結果は、見栄えが悪くなる傾向にあります。

どうやって使えば良いでしょうか?私は両方を少し使うことが多いです。私はいつも鏡面反射率(Reflection)を使い、反射を高めるために反射光(Specularity)を使います。
しかし、私は反射光(Specularity)を全く使っていない幾つかの素晴らしい作品を見たことがあります。これには本当に各個人それぞれの方法があるのだと思います。


Figure D - 反射光(Specularity) と鏡面反射率(Reflection)の両方を適用した球

反射光(Specularity) と鏡面反射率(Reflection)のマップを作ることは正確には同じで、輝いている部分を定義するという点において、それは論理的には同じことをしているということです。

では、これを実践するためのヒントは何でしょうか?

反射光(Specularity) と鏡面反射率(Reflection)のマップを作るとき、そしてテクスチャ作成をするときにこれらの属性を扱う際の有効なヒントと、取るに足らない情報があります。

それは変化(Variation)です!輝きという点において、現実世界に完璧なサーフェスはありません。全てのものは、人や、動物や、天気や、他の何かに触れられています。これらのものは、指紋や、汚れや、引っかき傷などは、オブジェクトのサーフェスの輝きを減少させるでしょう。このようなディテールを含めることは重要です。とても小さくて、ほとんど区別できないぐらいのものであっても、リアルな現実世界のサーフェスにとっては不可欠なディテールです。


天候の痕跡(weathering)を見せましょう。天候は、上で説明したように、サーフェス上に明らかな痕跡を残します。これらの痕跡には、しずくや、染みや、乾燥や、湿気やわずかなものが含まれます。これらわずかなダメージはまた、カラーやディフューズのマップにも含めるべきということを覚えておいてください。そして反射光(Specularity)と鏡面反射率(Reflection)のマップにも同様にそれらを含めることによって、さらに効果的になります。

例えば、家を塗装すると、何年も経つと、雨や太陽により天候の痕跡が見えるようになります。湿気は角にたまり、ムラのあるしずくが壁にたれ、太陽光に長く晒されたところには乾いてひびができます。明らかにこれらのディテールは、先に説明したカラーやディフューズマップにつながります。反射光(Specularity)と鏡面反射率(Reflection)がそれらと違うのは、それらよりもさらにディテールを加える点です。乾燥したガサガサになった塗装は広がり、常に日陰になっているような余り強い日差しを受けないような箇所は湿気があります。


Figure E - 変化と天候の痕跡(weathering)を反射光(Specularity)と 鏡面反射率(Reflection) に加えたもの


人の皮膚。顔を注意深く見てください。どれだけ皮膚の輝きが不均等かがわかります。どれだけ皮膚の輝きが違うかの典型的な例として、頬と小鼻の変わり目の辺りを見てください。ほとんどいつも、この辺りの皮膚は他より乾いていて、さらにほんの少し荒く、それが頬よりも鈍く見える原因になっています。鼻先は、いつも光っています。

もしもあなたが傷を持っているなら、傷の組織は皮膚の普通の箇所よりも、より反射し、明るくなっていることがわかるでしょう。また、指の関節のしわを良く見ると、より滑らかでより輝いているのが見えるでしょう。同じく指で、外皮の上の方の、ほんの少しの皮膚と指紋に沿ったところが、とても明るく滑らかな傾向があります。もしもあなたがタトゥーの入った皮膚のテクスチャを作るなら、タトゥーの入った皮膚は、より明るくなることに注意しましょう。技術的にはタトゥーは傷の組織と同じです。


引っかかれたサーフェス。擦り傷と引っかき傷は、輝きを変えることを覚えておいてください。例えば、もしもあなたが着色された金属のかけらをもっているとします。その金属の色は輝きを持っています。しかし、色を引っかくと、金属の表面が見え、それは着色されたところと異なる輝きを持っています。


基本的な人体の相互作用として、人体はオブジェクトにとても特徴的で識別可能な痕跡を残します。特に指紋のようなものです。私達の指紋はとても油っぽく、触れたもの全てに目に見える残留物を残しやすいです。例えば、ワイングラスを持ったとき、必ずそこには指紋が付くでしょう。それはグラスの反射を変化させます。言い換えれば、指紋の付いたところは、その他の部分と比べて反射が劣ります。

ヒント:これらをあなたのマップに加える簡単な方法は、Adobe Photoshop®, で指紋のようなカスタムブラシを作ることです。あなたの指紋をスキャンし、幾つかのパターンを作り、それらのパターンの中からマップに指紋を加えられます。リアルさを加えるために、サイズとパターンの違うものを作るようにしましょう。

サーフェスに与える人体の相互作用の他の例は、頻繁に使うものの見え方です。例えばパソコンのマウスです。あなたのマウスのボタンをご覧ください。何年にもわたってクリックした結果、プラスティックが磨り減ります。そしてより滑らかになり、ほんの少しだけ輝きが増します。あなたの指がこの部分を磨いているのです(もちろん、あなたが最近マウスを掃除して無くても、滑らかで、輝きが増した状態になります。本当は少し輝きが減っていそうなのに、輝きが増すのは少し気味が悪いのですが。)。

反射光(Specularity) と鏡面反射率(Reflection)を扱うとき、一番重要なのは、オブジェクトがどこでどのように使われたかについて良く理解しておくことです。

反射にブラー(ぼけ)を加える LightWave はバージョン7以降、鏡面反射オプション(Blurred Reflections option)搭載されました。これは使えます!完璧にクリーンな鏡のテクスチャ作成でない限り、ほとんどの反射するサーフェスはある程度のブラーを持っています。ほんの少しのブラーであっても、醜いCGっぽい見え方を防ぐ助けになります。あなたのサーフェスにブラーを加えるには、サーフェスエディターの「高度な設定(Advanced)」タブにアクセスし、「反射のぼかし(Reflection Blurring)」に、任意の量を入力します。しかし、レンダー時間がかなり長くなることに気をつけてください。


スペキュラーブルーム(Specular blooms) ブルーミング(blooming)は、基本的に、とてもとても明るいハイライトの効果で、ハイライトがグローのように見えます。これはラッカー塗料か何かに覆われたようなものにおいてとても目立ちます。例えば車の塗装です。車の塗装の仕上げは、太陽の下では、よくとても明るいハイライトを発する傾向にあります。この部分を見ていると、普通軽い網膜火傷※を起こします。私が言っている効果は、皆さんよくご存知かと思います。それは、小さなレンズフレアみたいなもので、キラキラと光り、多くの小さな光の線を発します。

もしもあなたがとてもよく反射する塗装されたサーフェスを作っているなら、bloomを加えるといい感じになります。

LightWaveのbloomを使うには、LightWaveのSceneタブにアクセスして、イメージプロセス(Image Processing)のイメージフィルタ(Image Filter)の中から、Bloomを読み込みます。これの代わりに、Coronaフィルターを使うこともできます。Bloomに似ていますが、もっとオプションがあります。これらのフィルターの使い方は、マニュアルに記載されています。

※訳者注:「網膜火傷」と訳した箇所は、原文では「retina-burn」となっていて、辞書に載っていた意味をそのまま拝借しました。何だかとても医学的で、重い傷害のような印象を受けますが、ここでは、「晴れた日に車に反射した光の一番明るい部分が、直視できないぐらい眩しい」というような状態を指しているようです。


フレネル効果 現実世界では、あなたが見ているオブジェクトのサーフェスとあなたとの間の角度が、反射、屈折する光の量に影響を及ぼします。この効果は、透過するサーフェスを扱うときに特に重要です。例えば、もしもあなたが湖を遠くから見ているとします。それはほぼ完全に鏡のように見えるでしょう。そしてあなたが近づき、水面をみている角度が変わると、水の反射は弱く見え、透けて見えます。これは、フレネル効果(Fresnel Effect)と呼ばれています(「s」は発音しないので、フレネルになります)。この効果は、フランスの物理学者(または自然科学者)である、 Augustin-Jean Fresnelが最初に実証したことから名づけられました。


Figure F - フレネル効果の使用例です。視射角が球の曲面から離れると、サーフェスの反射が増します。

この効果を実行するには2通りの方法があります。

最初の方法は、Fresnel shader(Surface EditorのShader(シェイダー)タブから読み込みます)を使うやりかたです。シェイダーは、とても良い効果を発揮します。その効果は、反射光(Specularity)、鏡面反射率(Reflection)、透明度(Transparency)のglancing angleの量を調整することでコントロールできます(シェイダーは、自己発光度(luminosity)、拡散レベル(diffuse)、半透明度(translucency)などの他の属性もコントロールできます。これらは、私の意見では、グラディエントよりも良くコントロールできます)。

glancing angleはサーフェスノーマル(訳者注:ポリゴンの法線のことです。詳しくはマニュアルをご覧ください)から計測され、0度はカメラをまっすぐ指しているサーフェスノーマルで、90度はカメラに対して垂直なサーフェスノーマルです。

なので基本的にminimum glancing angleを設定し、鏡面反射率(Reflection)、反射光(Specularity)、透明度(Transparency)の量を入力すればその角度で見えるようになり、角度が増せば、反射の量も増します。
(一般的に言って、角度を低くすると鏡面反射率(Reflection)の量が低くなり、もしもオブジェクトが透明なら、透明度(Transparency)が高くなります)、
そして、角度が増すと、反射の量が増します。

LigtWaveは、2つのフレネルシェイダーをもっています。Fast Fresnel とReal Fresnelです。前者は、とても速くシンプルなバージョンで、後者はよりリアルな結果になります。それぞれの使い方は、LightWaveのマニュアルに書かれています。

フレネル効果を作る2つ目の方法は、グラディエントによるフェイクです。基本的に、鏡面反射率(Reflection)チャンネル(もしもオブジェクトが透明なら、透明度(Transparency)にグラディエントを反対の値で設定します)にグラディエントを設定し、incidence angleによってコントロールします。

いいかえれば、グラディエントのincidence-angleを、暗いほうから明るい方に設定します。そして、鏡面反射率(Reflection)と反射光(Specularity)のチャンネルにそれを適用します。あなたがオブジェクトを真っ直ぐに見たとき、それは反射しませんが、サーフェスの傾斜があなたから離れると、より輝き、反射します。

例えば、クロームの球にテクスチャリングするとします(例にするため、クロームの球は100%の鏡面反射を持つことにします)。

鏡面反射率(Reflection)チャンネルにグラディエントを適用し、そのincidence-angleを、100%の黒から100%の白に設定します。

このグラディエントという効果は、オブジェクトを完全な水平から見ているとき(0度のglancing angle)は基本的に0%の反射で、同じポイントから見て90度になるところは、どの箇所でも100%の反射になります。いいかえれば、私がまっすぐに見ている球の正面は、反射が0%で、球の端のほうは100%になります。

Figure G - Incidence Angleのグラディエントは、glancing angleが0度のときは0%の反射で、
90度のときは100%の半夜になります。

同じテクニックは透明な泡にも使えます。フレネル効果の基本的な原理は理解しましたね。宙に浮かんでいる泡を作るときの方法も覚えましょう。もしも、カメラを真っ直ぐに泡の方を向けていて、泡と同じ高さなら、泡は端よりも真ん中が、より透明に見えます。そして、理想的な反射に見えるでしょう。この効果は、鏡面反射率(Reflection)と透明度(Transparency)のチャンネルのグラディエントに反対の値を設定することで実現できます。

言い換えれば、鏡面反射率(Reflection)チャンネルのグラディエントを(先の例のように)黒から白に設定すると、真っ直ぐに見たときは鏡面反射率(Reflection)は0%になります。透明度(Transparency)チャンネルのグラディエントを白から黒に設定すると、0%の反射のとき、泡は100%の透明度(Transparency)になり、100%の反射なら、0%の透明度に見えます。わかりますか?

これは現実世界の効果なので、試して、活用してください。

ヒント:グラディエント/グラディエントランプ(カラーバー)はテクスチャリングにおいて、とても優秀なものです。これらの有効性はとてもよく見落とされますが、私が先ほど説明したような現実世界の効果を作る上で必要不可欠なものです。これらはまた、あなたが使っているかもしれないイメージマップやプロシージャルのためのアルファチャンネルとしても使えます。私はあなたがこれらをチェックして使い始めることを強くお薦めします!あなたはこれらがいかにびっくりするほど有効かがわかると、計り知れないほどの価値を見つけられるかもしれません。特に、複数レイヤーでのテクスチャリングで、目に見える度合い(visiblity)、他のマップの配置や効果などをコントロールする上で有効でしょう。


BRDF(the bi-directional reflectance distribution function=双方向(性)反射率配分機能) う~ん、テクスチャリングにおいて、もっとも印象的な名前が付けられた効果ですね。ややこしい感じの名前ですが、(使用する上では)とてもシンプルな効果です。LightwaveのBRDFシェイダーを使うには、サーフェスエディターのシェイダータブのリストから、BRDFを選ぶだけです。

物理学という響きが好きな人にとって、こちらはとても技術的なBRDFの説明です。

BRDFは、照明のジオメトリと視覚のジオメトリの機能としてターゲットの反射率を与えます。BRDFは波長に依存しており、サーフェスの構造上、視覚上のプロパティによって決定されます。それは、影付け(shadow-casting)、複数拡散(mutiple scattering)、相互の影付け(mutual shadowing)、透過率(transmission)、反射、サーフェスエレメントによる吸収(absorption)と放出、面の配置分配と濃度のようなものです。

ふむ・・・私にはよくわかりませんでした。

簡単に言うと、BRDFは、基本的に我々が毎日観察しているものを表現します。オブジェクトのサーフェスは、違う角度から見たときや、違う方向から照明があたっているときは見た目が違います。それは、オブジェクトのサーフェスからの光線の方向性拡散に関係します(同様にオブジェクト内部の光のバウンスは、サブサーフェススキャッタリングとして知られています)。

フレネル効果とはごっちゃにしないでください。これは全く違います。3Dソフト上でのBRDFの実行は、基本的には反射光(Specularity)にディテールを加えます。それは、異方性反射(anisotropic specular reflection)の効果を可能にします。

異方性反射は、基本的に粒子の入った反射(Specularity)です。歪曲です。「研磨した金属」の見た目を作るときに使えます。基本的に、サーフェス上のとても小さな溝の錯覚を作り、光を違う方向に反射します。それは、サーフェスに沿って走る溝に依存します。また、シェイダーにどのライトが影響するかを決定させることに使え、それによってこれらの溝により拡散されます。この結果、広範囲で柔らかいスペキュラーハイライトになります(Figure Hのような感じです)。


Figure H - BRDFシェイダーの異方性反射

この効果は、ステンレスや研磨された金属のようなものにとって本当に素晴らしいものです。もしもこれらのサーフェスを学ぶなら、ハイライトは、常に金属の実際の粒子の正しい角度に走ることに注意しましょう。あなたは、このシェイダーのAnisotropic II reflectionsを使って設定できます。そして、角度を90%別々にAlphaとBetaの設定 (Lightwave 7.0) /AnisotropyとDirectionsの設定(Lightwave 7.5)で設定できます。

BRDFシェイダーの他の効果は、複数の反射レイヤーを追加できることです。これは、ニスや、ラッカー塗料のようなものでコーティングされたものをテクスチャリングする際に、本当に驚くような効果をあげます。例えば、もしも車のテクスチャを作成する場合、車のサーフェスは塗料が塗られていて、その上に透明な塗料が上塗り(コーティング)されています。それぞれ2つの物質(塗装とコーティング)は、異なる反射を持っていて、あなたはこのシェイダーを使ってその設定ができます。とても素晴らしいですね。


Figure I - BRDF shader with 2 levels of specularity. BRDFの2レベルの反射
下層のレイヤーはタイトなハイライト、上層のレイヤーは広範囲なハイライトを持っている


最後に、全てにおいていえるもっとも重要なヒントは、やりすぎるな!!ということです。テクスチャ作成において最悪の失敗の一つは、反射を過度にしすぎて、全てを完全に鏡のように見えるようにしてしまう各個人(特に初心者)の傾向です。これは、コンピュータによって作られたという最悪の証拠です。それはさておき、そういうのは気持ちが悪いです。なので、適度に使いましょう。あなたが作るテクスチャの参考資料を研究し、その反射光(Specularity)と鏡面反射率(Reflection)の調和を確かめましょう。現実世界の車は、100%反射してないことがわかるでしょう。同様に、クロームのティーポットもです(とても反射していますが、100%ではありません)。

う~ん、このワークショップはグロス(Gloss)について考えるべきではありませんでしたか??

私はグロス(glossiness)について最後まで残しました。それは、余り説明することがないからです。基本的に、サーフェスエディター内のグロスの量は、反射光(Specularity)のハイライトがどれだけ広がるかをコントロールします。グロスの値が高ければ、ハイライトはタイトになります。

例えば、プラスティックはとても高いグロス値を持つ傾向にあります。それに対して、コットンのような繊維類は、実際にはグロスはありません。とても簡単です。
大抵は、グロスを使ってサーフェスに幾分かの反射光(Specularity)を加えねばならず、そうでなければ他にグロスは実際にはいかなる効果も持たないでしょう。なぜなら、それは反射光(Specularity)と関連して働くからです。
グロスについてはこの通りです!


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